現地現物による観察・理解
現場に足を運び、空気を感じ、人の声に耳を傾ける。そこには、データでは捉えきれない“物語”がある。創造のヒントは、いつも現場のリアルに潜んでいる。
「DayX」によって、社員一人ひとりの1日の働き方を変革し、幸せやワークライフバランスを大切にしながら、働きがいのある会社を目指しています。同時に、会社への貢献や「地元に全力」で地域社会の発展にもつなげていく活動です。
定型業務の不要な作業を思い切ってやめる(“斬る”)とともに、効率化を進め、そこで生まれたゆとりをチームで共創しながら新たな価値創造へ注ぐ(“創る”)DayX活動を社員が主体的に取り組み、さらに広げていくことを目指しています。これにより社員は従来の慣習にとらわれずチームの連帯感やワクワクする気持ちを原動力に、主体的に改善と革新に取り組み、業務効率の飛躍的な向上と付加価値の高まりを実感できるよう努めています。
「DayX」による一連のスパイラルを、沖縄セルラーでは『ちむどんスパイラル』と呼んでいます。「ちむどん」は沖縄の方言である「ちむどんどん」が由来の造語で、心がワクワクする様子を表現した言葉です。
このスパイラルは6つの段階で構成されています。①「ゆとりの創出」で生まれた余力で取り組む、社員のポジティブなマインド発現と、リアルコミュニケーションや助け合いを前提とした創造的な業務を②「協働と共創」と位置づけています。これらの活動を通じて、業務や挑戦を自分ごととして捉え、主体的に関わる③「ジブンゴト化と共感」の姿勢を育みます。加えて、創造業務を通じたワクワクする気持ちを原動力に、自ら挑戦したくなる④「創造とちむどんどん」を醸成していきます。
現場に足を運び、空気を感じ、人の声に耳を傾ける。そこには、データでは捉えきれない“物語”がある。創造のヒントは、いつも現場のリアルに潜んでいる。
未来は予測するものではなく、描き、創るもの。理想と現実の間に橋を架けるように、想像力と構想力で、まだ見ぬ沖縄の姿をデザインする。
「なぜそれをやるのか?」という問いに向き合うことは、創造の原点を見つけること。個人や組織の内なる情熱を言語化し、行動の源泉を明らかにする。
顕在化されたニーズの奥にある、まだ言葉になっていない“想い”をすくい上げる。観察と共感を通じて、真の価値を見出す創造的な探求。
仮説を立て、実行し、振り返る。その繰り返しの中で、創造は磨かれていく。失敗もまた、次の創造の種となる。
経験や勘といった“語られない知”を、共有可能な知識へと昇華する。創造の知を、個人から組織、そして地域へと広げていく。
こうした取り組みの中で、自己とチームの成果を味わうことで、自己やチームの成長を実感し(⑤「達成と成長」)、その達成感と高揚感を糧に、次の挑戦へと自然に飛び込む(⑥「次への跳躍」)ことで、新たな「ゆとりの創出」へつながる上昇循環スパイラルを実現していきます。
「DayX」のちむどんスパイラルを持続的かつ高度に発展させるには、DX人材の育成と確保が不可欠です。沖縄セルラーは2023年10月に経済産業省の「DX認定」を取得しました。これは、デジタルを活用したビジネス変革の準備が整った企業(DX Ready)として国が公式に認める制度です。今後も認定の更新を継続し、最新のDX基準への適合と取り組みの強化に努めていきます。
さらにDX推進力を高めるため、社員の「DX 推進パスポート」取得を積極的に推進していきます。これはIT・データ・AI分野の3つの基礎試験に合格した人材に与えられるデジタルスキル証明(デジタルバッジ)です。資格取得により社内のデジタルリテラシーが向上し、エンジニアとの連携や新しい業務ツールへの適応がスムーズになります。また、DX施策の意思決定が迅速化し、社員のIT理解度を「視える化」することで課題把握が容易になる効果も期待されます。当社は研修や勉強会を通じてAIツール活用スキルの標準化にも取り組み、DXを牽引できる人材層の拡大と強化を図っています。